卒研メモ:文章の推敲

 就活が本格化し,今後はESをたくさん書く機会が出てくることでしょう。その際に気を付けて頂きたいのは,皆さん方の文章力です。ハッキリ言って,皆さんの書く文章の大半はダメです。日本語になっていない文章を書く人もかなり見受けられます。「どうダメなのか?」と疑問に思う人も多いでしょうが,多分,就職してから数年してふと自分の卒論を開いてみれば,おのずと分かることでしょうが,それでは遅いので,一例として,皆さんの先輩が書いた文章と,私が推敲した文章をここに提示しておきます。

 これはPHPについて解説した短い文章です。オリジナルは下記の通りです。

 これを読んだ私は頭を抱えました。で,書き直したものが下記のものになります。

 名文ではありませんし,まだ直し足りない気もしていますが,ずいぶん「マシ」になったことは認めて頂けますでしょうか? どこがどう変わったかは皆さん方で読み取って下さい。

 文章を上手に書くコツはそんなにたくさんありません。大体次の3項目で尽くせます。

  • センテンス(「。」で区切る一文)はなるべく短く書く。「短い」とは,主語を見失わずに述語と繋ぎ合わせることができる程度のこと。
  • 硬い文章をたくさん読む。小説ならラノベで良し。新聞なら無料記事で良いので毎日欠かさず空き時間にYahooニュース日経新聞ぐらいは目を通すこと。定型的な文章をたくさん読むとコツが掴みやすい。読み慣れたら記事の「構造」にも目を向けるとステップアップできる。
  • 自分で書いた文章を人に読んでもらって意図が伝わっているか確認すること。厳しい意見ばかり聞くと萎えるので,友達やSNSで反応を見る程度でもよい。伝わってないなと思ったら文章を直す(推敲する)習慣もつけよう。

 まともな会社はその人の「地力」を見ようとします。それは,その人の書いた文章を読むことであらかた分かります。最初に例示したような文章を読んだ面接官の感想はどうだったのか,ちょっと聞いてみたい気がしています。
 ということで,皆様方は,硬い文章をどしどし読み,長い文章は要約文を書いてみたり,それを誰かに読んでもらって感想を聞いたりして下さい。私は毎年,卒論を書く時期にこれを強制的に卒研生にやってもらっていますが,その時期ではちょっと遅いなといつも感じてしまいます。ESをたくさん書くこれからの時期,自分の書いた文章が客観的にみてどうなのか?,ということをいつも気にかけて下さい。