情報セミナー2開始

 本年度も新規に本研究室に配属された3年生7名と共に,情報セミナー2を毎週2コマずつ実施します。本日はその2回目,前回は私(幸谷)が前説を行いましたが,今回からはあらかじめ割り当てられた受講生の中から二人ずつ,先生役を務めて頂きます。

 テキストは前年度から使っている「Webアプリケーション開発入門」,これを9月下旬~11月末までの2か月ちょっとで第5章まで解説し,実際にプログラムを打ち込んで実行しながらHTML, JavaScript, CSS, PHP, SQLを学んでいきます。

 今年の3月には全面的に書き換えてだいぶ改良しましたが,セミナーの解説を聞きながら見てみると色々直すべき箇所が見つかるもんです。といっても,解説直前に書き換えられては先生役の受講生に気の毒ですので,終わったところからチマチマ修正をかけることにしました。本日は第1章の「JavaScriptの基礎」まで終わりましたので,ここまで訂正をしてあります。

 5章まで終わる11月末までには修正も終わるという寸法ですが,直しても直してもまだ物足りないところが出てくるのが,自作テキストの困った所です。Web文書ですからナンボでも修正は効きますしね。無理しない範囲であれこれ直していく予定です。

卒研メモ:W3C Payment Request API

 通販サイトや金融分野でのWebの利用が活発な昨今,金銭のやり取りのための標準APIであるW3C Payment Request APIが,主要ブラウザで実装されているようです。

 仕様をざっと見たところ,JavaScriptで支払情報,支払い完了情報等のオブジェクトが定義されており,オブジェクトに情報を突っ込んでJavaScript関数を呼び出すだけで支払いが可能になるという便利なAPIになっています。勿論,現在でもクレジット情報のやり取りは普通にWeb上で行われていますが,全く標準化されておらず,旅行業者や通販業者ごとにバラバラの取引ツールを使わざるを得ない状況になっていました。

 今後はAmazon BusinessのようにB2Bでも標準的なAPIで金銭のやり取りが行われるようになっていくでしょう。巨大なプラットフォームに依存しないW3CでのWeb APIの標準化と実装の勧めは自由競争社会を維持する上で重要な活動です。